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日月日誌 hitsuki nisshi

from akiko otsu <来し方行く末と今の日誌>

ワタシノ・グレート・ジャーニー② 誕生~北米編

大学生のいいところというのがあるとするならば、

身分が保証されつつ時間がある、

与えられた時間の中で放置されている

ということに尽きる気がします……

 

 

時間があるので、

駅から5分くらいのところにある、ドトールコーヒー

アイスコーヒー一杯でひたすら本を読む。

ちなみに、なぜドトールか。

当時、私は、国立という街に住んでいました。

この町のドトールはなぜか、かなりおしゃれだったんです。

道の両側には桜並木。2階に上がると木製の広いテーブルが置いてあって、

お花が活けてある。

この町に来て初めて入った時は、おお~これがいわゆるカフェか~!と

しみじみ感動いたしました。

 

 

さらに、学校終わった後週に1・2回くらい、なぜか少林寺拳法の部活に顔を出し、

技を習っていました。香川にある総本山の合宿にも行った。

武道と作法と身体を整えること、知ることに、非常にあこがれがあったんですね。

(ちなみに、かけられる技があまりに痛かったのと、

他の女子大から来ている学生たちの明るさについていけなかったのと、

強くなることに興味もなく、まったく上達もせず、1年位でやめます)。

 

 

それから、あるとき学校の構内に置いてあった

本格的な文芸と写真の雑誌(無料)を手にします。

読んでみると……内容がすごい!かっこいい…

学生たちが作っていることが判明したのに感動して、

参加させてくださいというアクションをおこしたのち、

この場と文章を書くことが学生生活のよりどころとなっていきます。

それを作るために週1回くらい集まる。

 

 

そして、週に1,2回くらい英会話。両親がお金を出してくれました。

先生の口から出る知らない単語や言い回しやイントネーションのかっこいいのや、

そういうものを宝のようにメモしてドトールで復習して自分のものにする。

英語は好きだったので高校時代によく勉強してたから

ガンガン身に着くのがわかって、

別の言葉話すのが楽しい……。そう思ってました。

これは一応自分の財産につながったお勉強でした。

 

そして、居酒屋と家庭教師のアルバイトで稼ぐ。

 

いろいろやってるんですよね…こう見ると。

 

わりと忙しい。

 

いやしかし。

 

何かが、空虚。

 

 

そのころ私は、ひそかに北米のクリンギット・インディアンに憧れていました。

 

 昔から(狼男じゃありませんよ~)

野生のオオカミになつかれ慕われるような女になる!

というのがひとつの女としての目標なんでありますが、

それは、小さいころに読んでいたアイヌのお話と、

写真家の星野道夫さんの影響が大きい。

 

 

台所には火の神、トイレには厠の神、

不思議な地名をたくさんもったアイヌのひとたち。

当時埋められそうになっていた沙流川をまもるため

それから、民族復興運動の最前線にいて、

童話も書いていた茅野茂さんというひとがいて、

小さいころ茅野さんの書いたアイヌの物語に夢中でした。

 

 

そして、星野道夫さんの

カエルやワタリガラス、クマなんかが彫られたトーテム・ポール、

いまは朽ち果てようとしているところをとらえたいくつもの写真。

そして、星野さんの名文『旅をする木』に出てくる逸話と数々の体験の記録。

 

それぞれ叡智を働かせて生きる動物たちと

神様と天体と自然と一緒に生きて、教えをくれる長がいて、

それが代々受け継がれていく。

 

インディアンになりたい…

インディアンみたいに生きたい……

 

わたしは国立のドトール・コーヒーに居て、

ひたすらトーテムポールに思いをはせていました。